ガールズ&パンツァー
ガールズ&パンツァーとは?
戦車同士の模擬戦が伝統的な女性向けの武道として競技化され、戦車道と呼ばれて華道や茶道と並ぶ大和撫子の嗜みとして認知されている世界を舞台に、戦車戦の全国大会で優勝を目指す女子高生たちの奮闘を描くオリジナルアニメ。兵器である戦車を女子高生たちが運用するという、男性のアニメファンにアピールするようなミリタリーと萌え要素を併せ持ちつつも、死者の出ない戦闘とスポーツものの約束事を踏襲した物語が描かれ、戦争と死といった背景から切り離された戦車戦を描いている。主人公たちの拠点となる高校は巨大船舶の上に築かれた海上都市に所在する設定だが、その母港は茨城県東茨城郡大洗町であることが描写されており、サンクス(現ファミリーマート)の他、大洗町の店舗や宿泊施設、交通機関、役場や商工会などが協力・応援しており、街並、各種施設、交通機関がほぼ忠実に再現され、一部は実名で登場する。
従来アニメでの表現が困難であった戦車(特に無限軌道)の表現を3DCGの導入により実現している。登場する戦車は主に第二次世界大戦時に開発・使用された車輌で、主人公たちの使用するドイツ戦車のほか、日本、イギリス、アメリカ、フランス、ソ連など各国の戦車が登場し、劇中のCGも戦車は戦車好きのスタッフが担当するなど、各種車輌、船舶、航空機などに至るまで、特徴や挙動が細部まで精密に再現された。その一方、本作に登場する戦車はリアリズムよりも、特徴や個性を強調したキャラクターとしての描かれ方が優先されており、戦車を動かすための煩雑な手順は取捨選択されて省略されている。
また、本作は過去の戦争映画へのオマージュや小ネタが、映像や台詞に多数散りばめられている。
アニメ以外に、漫画版が『コミックフラッパー』にて2012年7月号より2014年4月号まで連載され、小説版がMF文庫Jから刊行(全3巻)。ほかにも多数の外伝・スピンオフ作品が存在する(後述)。
2013年4月28日にディファ有明で開催されたイベント『ハートフル・タンク・カーニバル』で、新作OVAおよび新作劇場版の制作が発表され、2014年7月5日に全国の14館の映画館で開催された先行上映イベントを経て、7月25日にOVA『これが本当のアンツィオ戦です!』が発売。そして2015年11月21日に『ガールズ&パンツァー 劇場版』が全国公開された。
2017年11月11日にテレビシリーズと「これが本当のアンツィオ戦です!」の総集編『ガールズ&パンツァー 第63回戦車道全国高校生大会 総集編』が配信された。
2016年8月28日にパシフィコ横浜で開催された『ガールズ&パンツァー 劇場版』のイベント「第2次ハートフル・タンク・カーニバル」にて、劇場版の続編にあたる『ガールズ&パンツァー 最終章』の制作が発表された。中編映画全6話としての構成で、2017年12月9日からの第1話を皮切りに、劇場にてイベント公開中。
ガールズ&パンツァーの予告動画は、こちら
ガールズ&パンツァーのあらすじ ネタバレ
学園艦と呼ばれる船の上に学校があり、「乙女のたしなみ」として華道や茶道などとともに「戦車道」があり、学校対抗の全国大会が行われている世界。テレビアニメでは、自分の道を見失って強豪校を去ることになった主人公の西住みほが、実績のない無名校を率いて全国優勝を目指しながら、自分の戦車道と向き合っていく過程を描いている。OVA『これが本当のアンツィオ戦です!』は、テレビアニメ第7話では省略された全国大会第2回戦の詳細を、劇場版はテレビアニメの続きとなる全国大会の後日談を、最終章は劇場版のその後を描いている。
主人公西住みほは茨城県大洗町の女子高大洗女子学園に通う転校生。彼女は西住流戦車道の家元の娘で、姉西住まほが戦車道の隊長を務める熊本の黒森峰女学園では戦車道を履修しており、昨年は1年生にして副隊長を務めていた。しかし、10連覇のかかった昨年の戦車道全国高校生大会において、仲間の救助を優先した自身の行動から黒森峰女学園は決勝戦を敗退しており、彼女は西住流戦車道と自分の考えの隔たりから戦車道をやめる決意をし、戦車道のない大洗女子学園に転校してきたのだった。彼女は引っ込み思案な性格から親しい友達もできず、寂しい日々を過ごしていたが、そんなある日、クラスメイトの武部沙織とその親友五十鈴華から昼食の誘いを受け、食堂で昼食を共にした彼女は二人と親しくなる。
教室に戻ると生徒会の面々がみほたちの前に現れ、戦車道を履修するように圧力をかける。みほは激しく動揺する。直後、全校生徒を集めたオリエンテーションにおいて、数年後に日本で開催される戦車道の世界大会に向けて文部科学省から全国の高校や大学へ戦車道へ力を入れるように要請があったこと、これによりかつて戦車道を行なっていた大洗女子学園でも戦車道を復活させること、戦車道の履修者へ特典や優遇策を約束するという発表が行われた。みほは上述の理由から戦車道履修を選択しなかったが、再び生徒会から圧力を受け、理由を知ってみほのことを必死にかばう沙織や華の思いに応えて、戦車道の履修を決意する。
履修科目が決まり、みほたち戦車道履修者は格納庫へ向かう。しかしそこにあったのは長年放置されていたIV号戦車1輌だけであった。そのため履修者たちは自ら手分けして戦車の捜索を行い、IV号同様に荒れ果てていた戦車を4輌発見する。自動車部の協力によりそれらを使用可能な状態にするも経験者はみほ一人であり、多くの者が戦車の動かし方さえわからずにいた。その中、自衛隊から招いた教官の発案で全車対抗の実戦練習を行う。みほたちは一時は窮地に陥りつつも他の3輌を撃破し勝利する。この間にみほたちの仲間に戦車マニアでみほに憧れを抱いていた秋山優花里と、あくまで「単位のため」に戦車道に参加することになった冷泉麻子が加わる。
聖(セント)グロリアーナ女学院との練習試合を経て、大洗女子学園は戦車道の公式戦である戦車道全国高校生大会にエントリーする。大洗女子学園は苦戦続きながらもみほの指揮の下、サンダース大学付属高校とアンツィオ高校を破り、準決勝進出を果たす。その準決勝のプラウダ高校戦の最中、相手に包囲された状況下で、みほたちは生徒会から大洗女子学園が学園艦統合の煽りを受けて廃校の危機にあり、この大会で優勝することが学園存続の条件になっていることを聞かされる。敗北すれば学校がなくなるという絶体絶命の状況で、みほたちは逆転でプラウダ高校を下し、決勝戦に進出する。決勝戦の相手はかつてのみほの母校で、西住流戦車道後継者・西住まほが率いる優勝候補、黒森峰女学園。戦車の質・量ともに圧倒的優位にある黒森峰女学園に対して大洗女子学園はチームワークと奇抜な作戦で対抗し、戦力差を跳ね除けて西住姉妹によるフラッグ車同士の一騎打ちに持ち込むことに成功。みほはまほとの激闘の末にこの一騎打ちを制し、大洗女子学園は念願の全国大会優勝を果たしたのだった。
ガールズ&パンツァーの作品概要
監督/演出
原作/脚本
ガールズ&パンツァーのキャスト紹介
ガールズ&パンツァーの感想
2012年にテレビアニメとして登場し、一躍大人気アニメの仲間入りをしたガールズ&パンツァー。ガルパンの愛称で親しまれているこのアニメは、今年の2月にはPS4ソフト・ガールズ&パンツァー・ドリームタンクマッチ、8月にはガルパン初のパチスロ6号機、ガールズ&パンツァーGが登場する等、現在も人気が衰えることない作品です。
芸能人にもファンが多いこのアニメの応援大使を務めるのは、大のガルパン好きを公言しているプロレスラーの蝶野正洋さん。
あの蝶野さんを虜にしたアニメ、さて、みなさんはどんなアニメを想像しますか?
舞台は茨城県大洗町。この世界では、華道や茶道と並んで「戦車道」が乙女のたしなみとされていました。主人公の西住まほ(渕上舞)は、戦車道名家「西住流」の次女。
彼女が戦車道の名門校・黒森峰から、戦車道のない大洗女子学園に転校したところから物語は始まります。
まほは戦車道のない高校を進学先に選んだにも関わらず、大洗女子に戦車道を復活させることが決まります。そして、生徒会はまほに対し戦車道を履修するようにと圧力をかけてきました。
なぜ、まほは戦車道の名門校である黒森峰をやめたのか?なぜ、生徒会は大洗女子に戦車道を復活させたのか?この謎を軸に物語が進んでいきます。
戦車というと物騒なイメージがありますが、これは「戦車道」の物語。それを印象づけたのが第6話。戦車道全国大会、第1戦目にして強豪サンダース大学付属高校とぶつかってしまった大洗は、そもそもの経験値や車両数、人数の不利さから苦戦を強いられていました。
しかし、最終局面にサンダースが進軍してきたのは4両のみ。見事フラッグ車を打ち抜き、第一戦に僅差で勝利した大洗。
サンダースの隊長・ケイ(川澄綾子)は「エキサイティング!こんな試合ができるとは思わなかったわ!」と興奮し、まほに抱き着き大洗をほめたたえます。
最終局面になぜ4両しかこなかったのか?と聞くまほに、あなたたちと同じ車両数だけ使ったというケイ。
なぜ?と再び問うまほに、ケイはこう言います。
「ザッツ戦車道!これは戦争じゃない。道を外れたら、戦車がなくでしょ?」
この一言に、ガルパンの魅力がぐっと詰まっていると思います。戦争に戦車が使われるシーンは数多くあると思いますが、戦車道とは、つまり「騎士道」と同じなのです。
さらにガルパンが楽しくなる要素の一つに、各校の特徴があります。
前述したサンダース高校。実はアメリカ系の学校という設定があります。大洗が「パンツァー・フォー!(戦車前進)」という掛け声を使うのに対し、ケイは「全車、ゴーアヘッド!(前進!)」という掛け声を使っています。
そしてロシア語で「正義」を意味するプラウダ高校。青森県に所在する設定となっており、劇中ではプラウダ高校の隊長カチューシャ(金元寿子)ノンナ(上坂すみれ)の二人が雪の中を進軍しながら、ロシア民謡である「カチューシャ」をロシア語で歌っています。
この2高以外の出場校にも、もちろん各国の特徴があります。
大洗高校だけでも30人以上のキャラクターがおり、とにかく登場人物が多いのですが、対戦校にはこういった実在する国の特徴が投影されているため、すっと入ってくるのも面白い工夫ですね。
戦車にも乗ったことのない初心者の少女たちが、仲間たちと切磋琢磨しながら戦車道を極めていく。そしてその指揮を執るのは、名門校・黒森峰で劣等生扱いをされた西住まほ。
まほの発令する奇想天外かつ斬新な作戦に仲間たちは必至について行き、その泥臭いとも言える必死さと奇策は敵をも魅了し虜にしていく。
視聴者も同じく、いつの間にか大洗の少女たちの虜になり、戦車道全国高校生大会ではアニメの観客たちと共に彼女たちを応援し、勝利に涙する。試合中は思わず拍手をしてしまうような、スポーツ観戦にも似た感覚を味わえるアニメです。
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