ハイスクール・フリート
ハイスクール・フリートとは?
今からおよそ100年前、プレートのずれにより、多くの国土を水没によって失った日本。国土保全のため、次々と築かれた水上都市はいつしか海上都市となり、それらを結ぶ航路の増大に伴い、海の安全を守る多くの人員が必要となっていった。それに伴い、女性職業の海上進出化も進み、海の安全を守る職業「ブルーマーメイド」が女生徒たちの憧れとなっていった。そんな時代、幼馴染の岬明乃と知名もえかは、「ブルーマーメイドになる」という同じ目標を持つ仲間たちとともに、横須賀の海洋高校に入学する。
ハイスクール・フリートのあらすじ ネタバレ
初航海でピンチ!
多くの国土を水没によって失ってしまった日本。海上交通の発達により、海の安全を守る「ブルーマーメイド」がいつしか女生徒達の憧れの職業になっていった。そんな「ブルーマーメイド」に憧れ、海洋高校に入学した岬明乃 (みさきあけの) は陽炎型航洋直接教育艦「晴風」の艦長に任命され、早速初の海洋実習に出発したのだが…。
追撃されてピンチ!
初の海洋実習にて、反乱の汚名を着せられた晴風。無実を証明するために、横須賀に向かう晴風の前にドイツからの留学生艦「アドミラルシュペー」が現れる。
パジャマでピンチ!
晴風は、海上安全委員会の広域通信を傍受する。その内容は、晴風が逸脱行為をしており、抵抗した場合は撃沈しても良いというものだった。そんな中、学校への帰路を急ぐ晴風に水中より忍び寄る影が…。
乙女のピンチ!
ほかの艦との接触を避けるべく、横須賀へ急ぐ晴風。長引く航海によって日用品が不足し、明乃達はショッピングモール艦への買い出しを計画する。
武蔵でピンチ!
物資の補給や艦の修理が終わり、出港までそれぞれの時間を楽しむ晴風の乗員たち。全員が揃ったところでミーナの歓迎会をすることにしたが…。
機雷でピンチ!
武蔵を発見したものの、何もできないまま戦線から離れる晴風。スキッパーで飛び出していった明乃が艦にもどると、艦の中では原因不明の電波障害が起こっていて…。
嵐でピンチ!
砲雷科のメンバーが入浴中、突然シャワーの水が止まってしまう。貯水タンクの水が底をつきそうなため補給艦を待つ間、節水をして過ごすことに。そんな中、急に天候が変わり…。
比叡でピンチ!
霧の中を航行中、行方不明になっていた「比叡」と遭遇した晴風。学校からの指示を受け、ブルーマーメイドが到着するまで比叡を追うことになったのだが…。
ミーナでピンチ!
再び武蔵捜索を続けることにした晴風だったが、そこに正体不明大型艦の目撃情報が入る。目標がミーナの乗っていた「アドミラルシュペー」だと判明し、救出に向かうことに。
赤道祭でハッピー!
明石と間宮と合流し補修中の晴風。そんな中、麻侖は赤道を越えていたことを知り、祭りをすると言いだす。
大艦巨砲でピンチ!
ついに武蔵が発見された。ブルーマーメイドの作戦を補佐するために航行中だった晴風が、奇しくも武蔵に最も近い。追いついた平賀隊が武蔵の本土接近を阻止すべく作戦行動を展開するのだが…。
ラストバトルでピンチ!
戦線から離脱するよう命令を受けていた晴風だったが、学校に作戦行動の許可を貰い、武蔵の足止めを図る。強力な武蔵に立ち向かう晴風だが…。
ハイスクール・フリートの作品概要
監督/演出
ハイスクール・フリートのキャスト紹介
ハイスクール・フリートの感想
2020年1月、映画公開間近のアニメ「ハイスクール・フリート」。海に生き、海を守り、海を往く、それがブルーマーメイド。海の平和を守る職業「ブルーマーメイド」に憧れ、横須賀女子海洋高校に通う少女たちの物語です。2016年にアニメ化されて以来、漫画化、パチンコ・パチスロ化でさらに人気を獲得しているこのアニメが新たにHuluに登場しました。感染者が凶暴化してしまうRATtウィルス、そして、少女たちは現実世界に実際に存在する多数の母艦に乗り込み立ち向かう。「ガールズ&パンツァー」のようなファンタジーとリアルとの融合が特徴的なアニメです。実際に、海上保安庁・横須賀海上保安部によるtwitterでエイプリルフールのコラボも行ったことで話題になりましたね。原案も、ガールズ&パンツァーを手掛けた鈴木貴昭です。
主人公は教育艦「晴風」の艦長である岬明乃(夏川椎菜)。教官に晴風の艦長として指名された明乃は「なぜ、成績の良い訳ではない私が艦長になるのか」と教官に尋ねます。
教官は逆に明乃に質問を返します。「艦長とは、どういった存在だと思うか。」その問に、明乃は「父のような存在だ」と返しました。
余談ですが、母艦、という言葉には母という文字が含まれます。これは日本だけの言葉の問題ではなく、例えば英語で船の代名詞にはSheが使用され、女性名詞などの区別のあるようなドイツ語でも、全て女性名詞の扱いがされています。世界共通で、船は母のようなもの、ということでしょう。
さらりと交わされたこの会話には、ハイスクールフリートの物語における明乃の態度や行動の理由を示した発言だと思います。
明乃は「船が母、艦長が父のような存在、そして船員は家族である」という考えであるということ。そして彼女は、船員の守ることを第一に行動し、ピンチを切り抜けていく。成績もあまりよくなく、時には天然のような発言をする明乃ですが、船員との会話中も彼女は海を真っすぐに見つめています。「○○でピンチ!」というタイトルからも分かるように、晴風は常にピンチにさらされます。どんなピンチもきっと明乃なら・・・とハラハラしながらも、視聴者が希望を捨てずに見ていられるのは、この明乃の発言と行動ありきだと思いました。
初航海とは思えないほど堂々たる明乃の号令で出港した晴風は、とあることから「晴風を使い反乱を起こした」とみなされ追われてしまいます。初めは慌て、怯え泣きながら過ごす船員たちですが「私は艦長なんだから、私が怯えていちゃダメだ」と自分を鼓舞しながら戦う明乃の背中を見てどんどんたくましく成長します。RATtウィルスに感染したさるしまをはじめとした敵艦を救い、かつて敵として戦った戦艦が援護に現れるシーンは鳥肌ものでした。一緒にブルーマーメイドに乗ろうと幼い頃に約束を交わした知名もえか(雨宮天)からの救援要請を受け、武蔵を救うために戦ってきた明乃。そして迎えた武蔵との最終局面、最終話のとあるシーンで流れたオープニングテーマ「High Free Sprits」。このOPの使い方が秀逸すぎて、鳥肌を通り越して胸の奥からぐっとこみ上げるものがありました・・・。私たちは家族である。明乃のその言葉を胸に残しながら迎えた最終回。終始ボロボロと涙をこぼしながら見ていたのですが、一番最後のシーンはもう涙腺崩壊と言っていいほど泣いてしまいました。視聴し始めたころはまさかこんなに涙を流してしまうようなアニメだとは思いませんでした・・・。
最後に、余談ではありますが着目して見て欲しい点があります。海上の食事と言えばカレー。このアニメで出るカレーはどれもとてもおいしそうで、全話視聴した夜の食事は絶対カレー食べたくなるでしょう。もちろん私はカレーを食べました。ぜひカレーにも着目してアニメを楽しんでもらいたいです。
涙なしでは見られない少女たちの活躍。まだ見ていない方はもちろん、もう全話視聴済みな方も、2020年の映画公開前に、是非見返して復習してみてくださいね!
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