gifted/ギフテッド
gifted/ギフテッドとは?
号泣必至!孤独な男と天性の才能(ギフテッド)を持つ少女の絆を描くハートフルドラマ
一番大切な才能は“愛する”才能だと気づかせてくれる。『(500)日のサマー』のマーク・ウェブ監督のチャーミングかつハートフルな演出に、心が温かくなる。
「アベンジャーズ」シリーズのクリス・エヴァンス、子役のマッケンナ・グレイス、オクタヴィア・スペンサーが共演。
2020年11月30日 23:59まで配信
gifted/ギフテッドの予告動画は、こちら
gifted/ギフテッドのあらすじ ネタバレ
フロリダの海辺の街で、ボートの修理をして生計を立てている独り身のフランク。彼は、天才数学者だったが志半ばで自殺した姉の一人娘・メアリーを養っていた。彼女は先天的な数学の天才児“ギフテッド”で、周囲は特別な教育を受けることを勧めるが…。
gifted/ギフテッドの作品概要
gifted/ギフテッドのキャスト紹介
gifted/ギフテッドの感想
タイトルにもなっている【gifted(ギフテッド)】とは「生まれつきと思えるほど、先天的に突出した才能がある子ども」を指す言葉です。主に知力の面で、並外れたレベルの思考力や集中力をもっている子に対して使われます。あまり日本ではこう言った言い方はなじみがないかもしれませんが、言い換えるならば「神童」といったところでしょうか。
どれだけ才能に溢れていても、集団の中で過ごす限り平均からはみ出てしまうと異端者として扱われてしまうものです。今作の主役であり、ギフテッドであるメアリーも、賢すぎる一面があることから、トラブルを抱えてしまいます。
そしてメアリーは、実の母親が自殺してしまっており父親もおらず、叔父であるフランクが育てているのです。そんな経緯もあり、この映画では、ギフテッドの子どもをテーマに、家族とはなんたるかということが描かれていました。
もし自分に子どもがいて「ギフテッド」だったとしたら。多くの人が親の立場になったら、その才能を開花せようと一生懸命になるでしょう。そうでなくとも「子どもにこんな大人になってほしい」と知らずしらずのうちに自分が叶えられなかった目標や夢を押しつけてしまうこともよくあることかもしれません。
ですが、ギフテッドであろうとなかろうと、どんな子どもにも最も大切なのは【愛着と安心感を築かせてあげること】なのだとこの映画をみて実感しました。
才能を伸ばすことよりも、【自分は愛されている。自分がありのままに自分らしく存在していていいんだ。】という自身や相手に対する愛着をきちんと育てることが、その人の将来にとって最も重要なことなのでしょう。ギフテッドだったからといって、それだけに注視したような環境を子どもに与えることは必ずしも最善ではないのかもしれません。
そして、そんな信頼関係が築ける相手は必ずしも実親でなくともいいのだと、この映画は新しい家族の形を示してくれています。フランクは、親としては確かに不十分な要素もありますが、しっかりとメアリーを愛してます。また哲学的思考をあわせもっていることもあり、メアリーを1人の他者として丁寧に扱う事ができているのがとても印象的でした。
2人の関係性は、【相手が子どもであってもきちんと話し合う】その機会を設けることの大切さを教えてくれるようです。
そして、隣人の女性であるロバータも、メアリーの母親役にはなれないと分かっておりながらも、メアリーに優しく接しており彼女の存在もこの映画をより良いものにしています。彼女はあくまでも”ただの隣人”という存在でありながら、子育てに参加しているのが個人的には素敵な関係性だなと感じました。血が繋がっていなくても自分の事を大事に思ってくれている人が身近にいるというのは本当に子どもにとって大切ですね。
この映画は「特異的で特別な子」が主役になることで、「特別な子なんていない」と訴えたいのかもしれません。いやむしろ、全ての子がまぎれもない「誰かにとっての特別な子」なのです。
シングルの人が増えているからこそ、たくさんの人に観てほしい。【子育てにおいて何が大切なのか】を優しく示してくれる、そんな内容でした。
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