エンシェンと魔法のタブレット ~もうひとつのひるね姫~
作品名とは?
映画「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」のもうひとつの物語。映画のヒロイン、女子高生ココネのみる不思議な夢に現れる少女、エンシェンを主人公にした短編アニメーション。魔法のタブレットを持つエンシェンの冒険と、映画につながる重要なある、「出会い」を描く。
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作品名のあらすじ ネタバレ
岡山県倉敷市児島、瀬戸大橋のたもとののどかな町・下津井で、無愛想な父モモタローと二人暮らしをしている女子高生の森川ココネ。彼女はいつも昼寝をするたび、不思議なことに同じ夢ばかりを見ていた。
ココネは、夢の中では機械産業が盛んなハートランド王国の姫エンシェンになっていた。彼女はタブレットを使い魔法を操ることが出来たため、父親である国王によってガラスの塔に幽閉されていた。ハートランドにはエンシェンを狙う巨大な鬼がたびたび現れて街を破壊するため、国王は巨大な人型ロボット・エンジンヘッドを開発して街を守っていた。エンシェンは魔法で命を吹き込んだ人形ジョイと共に城を抜け出して鬼を倒そうとするが、その場面で夢が終わり、ココネは目を覚ます。
2020年、東京オリンピックの3日前。学校に登校したココネはホームルームの最中に再び昼寝をしてしまい、夢の続きを見る。エンシェンは、鬼に立ち向かった男ピーチと行動を共にし、タブレットでサイドカー「ハーツ」に命を吹き込んだ。しかしそこに国王の家来べワンが兵隊を連れて現れ、タブレットを渡すように迫る。ピーチはエンシェンを逃がすためにベワンに立ち向かい、エンシェンはハーツに乗ってピーチの隠れ家から脱出する。
終業式を終え夏休みに入ったココネは、担任から「モモタローが警察に逮捕され、東京に連行された」と聞かされる。ココネは、モモタローが墓参りに行ったはずの母イクミの墓に向かうと、そこにはひび割れたタブレットが入った人形・ジョイが置かれていた。その日の夜、ココネの自宅に怪しい三人組の男が現れ、ココネが部屋に落としたモモタローのタブレットを奪い取る。三人組のリーダーは夢に出て来たベワンそっくりで、父からのメールに「悪い奴」と書かれていた男だったため、ココネは自宅を訪れた幼馴染みの大学生モリオと共にハーツに乗り込み、男を追って高松空港に向かう。男からタブレットを奪い返した2人は森に逃げ込み、一緒に盗み出した男のスーツケースから、男の正体が日本有数の自動車会社・志島自動車の専務・渡辺一郎だと知る。渡辺はタブレットを取り戻すため、警察を動かしココネの行方を追う。一方、渡辺からの情報を得た警察は、モモタローが隠し持っていたスマートフォンを取り上げてしまう。
再び夢を見たココネは夢の中でモリオと再会。さらに、この夢が子供の頃に父から聞かされた物語だと気づく。2人はハーツに乗って空を飛び、ベワンに捕まったピーチを助けに向かうが、途中で燃料切れとなり墜落してしまう。夢から覚めると二人はなぜか大阪にいた。彼らが寝ている間、ハーツの自動操縦機能によって移動していたのだ。二人とも同じ夢を見ていたことが分かり、モリオはココネが見ている夢が現実の事件を解決する鍵だと考える。ガソリンスタンドで休む二人の元にモリオの父から電話がかかり、ココネの母が志島自動車の会長・志島一心の娘だと聞かされる。さらに、その場にいた渡辺から「モモタローが盗んだ会社の重要データが入っているタブレットを返せ」と迫られる。ココネは、父が悪事を働くはずはないと、「直接一心に会って誤解を解く」と伝える。
ココネとモリオは追手の目をそらすためにハーツを自動操縦で岡山に向かわせた。その後新幹線で東京に向かおうとするが、二人ともお金を持っていないことに気付き途方に暮れる。しかしココネがタブレットで父に助けを求めると、突然駅員が乗車券を渡してくれ、さらに新幹線の中でも駅弁が差し入れられるなどの特別扱いを受ける。「現実でも魔法が使えるようになった」と喜ぶココネはそのまま眠ってしまい、夢を見る。
ハートランド国王はエンジンヘッドを出撃させて鬼を迎え撃つが、人力のエンジンヘッドでは鬼には太刀打ち出来なかった。エンシェンはエンジンヘッド内部に入り、魔法の力でエンジンヘッドを動かして戦おうとするが、国王の家来たちはそれに反対し、動力を停止させてしまう。エンシェンは最上部に向かい動力を再起動させるが、直後に鬼が攻撃を始め、最上部から転落する。間一髪でピーチに助けられた瞬間、エンシェンはイクミに姿を変え、地上に落ちていく。夢から覚めたココネは、この夢が作り話ではなく、母イクミの思い出話なのだということに気付く。
東京に到着した二人の前に志島自動車の社員が現れ、モリオは囮になってココネを逃がす。しかし社員たちは「渡辺から守るために来た」と語り、タブレットの秘密を語る。タブレットの中には、イクミが開発した自動操縦プログラムのオリジナル・データが入っており、渡辺がデータを手に入れて、一心を失脚させようと企んでいるのだという。モリオは社員たちと共に警察署に向かい、釈放されたモモタローを連れて志島自動車本社に向かう。一方、一人で志島自動車本社に来たココネは門前払いを受けて途方に暮れていたが、そこに事情を知らない一心が現れる。自分を孫だと知らない一心に母の話を聞いたココネは、一心と別れた後、渡辺に捕まりタブレットを奪われてしまう。
夢の中に入ったココネ。ベワンは、国王が鬼退治に失敗した後に、魔法を使って自分が開発したエンジンヘッドで鬼を倒して国王の座を奪うつもりだと語り、用済みになったタブレットを棄ててしまう。それを拾おうとしたココネは城の上部から落下する。騒ぎに気付いた国王が現れ、自分がイクミにプレゼントしたジョイをココネが持っていることに気付き、全ての事情を理解してベワンを捕まえる。しかしそこに鬼が現れて攻撃を始め、城が破壊されそうになる。駆け付けたピーチがエンジンヘッドに乗り込み、魔法の力で強化されたエンジンヘッドで鬼を倒すが、ベワンが呪いの魔法を使ったため鬼が暴走を始める。エンジンヘッドは鬼と共に宇宙に飛び出し、ココネは戻ってきたハーツに乗り込みピーチを助けるため宇宙に向かう。
目が覚めると、ココネは本社ビルの30階から転落しかけていた。モモタローはココネの手を握り、1階ではモリオや社員たちが突然現れたハーツと共にココネを助けようとしていた。ココネとモモタローは力尽きて転落するが、ハーツに助けられて無事に1階に着地する。二人は騒ぎを聞いて集まったマスコミに囲まれる中、一心と再会する。騒動が終わった後、東京オリンピックの閉会式をモモタロー、一心と共に自宅で見ていたココネは、イクミのような開発者になるために、高校を卒業したら東京の大学に進学することを二人に伝える。
作品名の作品概要
作品名のキャスト紹介
作品名の感想
2017年に公開された神山健治監督によるアニメ映画「ひるね姫~知らないワタシの物語~」。この映画の前日譚があるのはご存じでしょうか?
それが「エンシェンと魔法のタブレット~もう一つのひるね姫~」。現在Huluオリジナルで配信されています。
父、モモタロー(江口洋介)が幼いココネを寝かしつける際、エンシェンの話を聞かせてあげるシーンから始まります。本編で登場した、ひるね姫の夢の中のある「ハートランド王国」の物語が中心です。高畑充希さんが演じる子供時代のココネの岡山弁がとてもかわいいですね。エンシェンは実はココネではなく・・・という理由もこのアニメで完全補完することができます。
主人公の森川ココネ(高畑充希)が幼い頃の物語ですが、本編にてカットされたハートランド国に関する補完的な部分が多くありました。ココネという名づけはここからきているのかな?というようなほのめかしもあったりと、本編を見るなら必ず見ておきたい作品に仕上がっています。エンシェンは実はココネではなく・・・という理由もこのアニメで完全補完することができます。
所々、「これ作画大丈夫?ホイールの回転そんな表現の仕方するの・・・?80年代のアニメかな?」というシーンもあります・・・しかし、町の景観や景色、夜景に力を入れており、エンシェンが空を飛ぶシーンの夜景はキラキラとして非常に美しかったです。
ピーチの地元がヒルマウンテン(岡山)で、鬼退治の準備をしに行く・・・笑ってしまいました。ロマンチックな話がお好きな方や、岡山県に縁のある方にはおすすめです。もちろん本編のひるね姫もHuluで見ることができますよ。
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